スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

でんぷん (高知県)

小さい頃は大好きでよく食べていたけれど、最近は全くと言っていいほど口にしない食べ物が幾つかある。例えば奈良漬であるとか、自分の家で作っていた梅酒に浸けてある梅とかである。どちらも酒がらみであるのは高知県ということでご容赦願いたいが、食べ過ぎることさえなければ親も大目に見てくれていた。しかし関東では奈良漬はあまり食べないのか、スーパーマーケットで見かけることも少なく、また梅酒を作ることもなくなったので、自然と食卓から遠ざかることになって現在に至っている。

高知ではでんぷんと呼んでいた食べ物が、関東ではでんぶと言われることを知ったのは、東京に出てきてからのことである。幼い時はでんぷんが何で作られているのか分からなかったが、そんなことはどうでもよかった。私はこの鮮やかなピンク色をした、甘い食べ物が大好きであった。ちらし寿司に入っているのも、太巻きの具として使われているのも、単にご飯の上に掛けて食べるのも好きであったが、中でも一番のお気に入りはおむすびの中身として食べる時であった。噛めば感じる米の甘さと、でんぷんの甘さが溶け合い、一体となって口の中で広がり、私にとってはしゃけよりも梅よりもかつお節よりも大好きな最高のおむすびであった。

昔食べたその鮮やかなピンク色からは少し後退したものの、関東でもスーパーマーケットへ行けば今でもでんぷんは売っている。しかし妻が甘い食べ物が好きではないせいか、子供たちに話をしてもまったく興味を示さない。高知へ行った時に「菊寿司」で私の大好きな蒸し寿司を食べた時も、少し分けてあげたのだが、二人ともでんぷんは避けて食べる。家で作るちらし寿司にでんぷんが入ることはないし、手巻き寿司の具として巻かれることもない。奈良漬や梅酒の梅と同じく、大好きであるにもかかわらずでんぷんは、私の日常から最も遠い食べ物の一つになったのである。

家の中での私の立場は弱いが、今度ひと袋買って来て、私専用ということで食卓の上に置いておこうと思う。子供たちは高知の蒸し寿司のことはもう忘れているであろうから、普段は食べつけないその食べ物についてよく分からないだろう。聞かれても曖昧に返事をして答えない。そんなことを繰り返しているとやがて好奇心に負けて手を出すかもしれない。そうなればしめたものである。その結果、私と同じく大好きになるかそれとも大嫌いになるかそれはまた別の話ではあるが、試す価値は十分にあると思う。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

でんぶ、子供の頃からお好きだったんですか。
僕は好きじゃなかったんです。
だから、運動会の時に作ってもらう太巻きには、
でんぶを入れないでもらったりしていました。

思えば、甘いおかずがほとんどだめだったんですね。
煮豆、佃煮、高野豆腐の含め煮などなど、
誰から教えてもらったというわけでもないのに、
おかずとしては甘すぎて白飯に合わないなあ、
なんて子供のくせに思っていました。

あー、いまは好きですよ。
それに、でんぶも奈良漬も昔ほどは甘くなくなったような気がしています。
僕の舌がばかになってきたのかもしれませんが。(笑)

Re: No title

はい、小さい時からの大好物です。今でもケーキも酒も大好きな甘党、辛党ですので、その根源は昔からあったのかもしれません。相変わらず子供たちは見向きもしませんが。

そう言えば、おっしゃるとおり奈良漬、昔の方がもっと甘かったような気がします。もう確かめようがないのが、残念です。
プロフィール

魔笛

Author:魔笛
大好きなものを綴った日記です

映画:ハリウッド映画からピンク映画まで
本:ジャンルを問わず小説が中心
食べ物:フランス料理とイタリア料理が好物
旅行:なかなか行けませんが欧州とアジアが好き

大好きなものを語る場合、時として辛口になることもありますが、愛情の裏返しということでご容赦下さい。また文中敬称略であることもご勘弁願います

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。