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這いまわる影 佐野洋(高知新聞連載)

ここ十年くらい私は新聞を真面目に読まない。現在は日本経済新聞を購読しているが、「私の履歴書」も読まずに社会面に進み、その後興味のありそうな記事をざっと追いかけながら、社説も飛ばして最後に一面のコラム「春秋」で終わる。朝刊を読むのに、どんなに長くても十五分とは掛からない。以前は「春秋」も飛ばすことが多かったのであるが、一年ほど前から書き手が交代したのか格段に面白くなったので、最近は愛読している。夕刊も似たようなものであるが、土曜日の「文学周遊」は楽しみにしており、日曜日の朝に欠かさず読んでいる。

同じように連載小説も最近は全く読まないが、以前は毎日楽しみにしてた。佐野洋の「這いまわる影」を読んでいたのは、中学生の頃であっただろうか。大人の小説を親に隠れて読むという後ろめたさを感じながら、こっそりと読んでいた。正確に言えば、この背徳感を味わいたいがために読んでいたのかもしれない。しかし残念ながら佐野洋の小説を読んだのは、今に至るまでこの一冊きりだ。話の内容も全く覚えていない。それでも「這いまわる影」といういささか抽象的で、ストーリーには結びついていなかったような題名だけは今でもはっきりと覚えている。

城山三郎も高知新聞に連載されていた「素直な戦士たち」だけしか読んでいない。そんな作家があと何人かいる。本屋に行って棚を眺めながら買う本を決めていると、無意識に選んでいるようでもいつの間にか、自分の中でバイアスがかかっている。その点、新聞小説は半ば強制的に押し付けられる。ある作家の連載が終われば、新聞社が決めた別の作家が次の連載を始める。自分の意志が入らない分、新しい作家や本に出会うためには絶好の機会だ。夏目漱石も小説の多くを新聞連載という形で発表している。

考えてみれば、日経といういささかマイナーな新聞でも発行部数は250万部を越している。これは書籍として考えれば、大ベストセラーだ。そのせいか新聞社が執筆を依頼して来た人は、現在を代表する作家の名前が並ぶ。これを見過ごす手はない。次の日経の新聞小説の作者が誰になるのか、私はまだ知らない。しかしどんな作家でも読んでみるつもりだ。願わくば、私の今までの読書の傾向から完全に外れているような、出来れば名前も知らない作家が選ばれることを密かに期待している。
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魔笛

Author:魔笛
大好きなものを綴った日記です

映画:ハリウッド映画からピンク映画まで
本:ジャンルを問わず小説が中心
食べ物:フランス料理とイタリア料理が好物
旅行:なかなか行けませんが欧州とアジアが好き

大好きなものを語る場合、時として辛口になることもありますが、愛情の裏返しということでご容赦下さい。また文中敬称略であることもご勘弁願います

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