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GENBA#1 堀藍 (銅版画)

取り立てて美術に明るいとは言えないが、絵を見ることは大好きである。あまりの人の多さに閉口することもしばしばであるが、美術展に行くために都内の美術館まで足を運ぶことも厭わない。油彩、水彩、アクリル、パステル等、それぞれの画家が最良の方法と考えて選んだ手法と技法で描かれた絵は、そのどれもが美しく見ていて決して飽きることがない。

絵画は基本的にはオリジナルを見るものだと思っている。どんなに印刷技術が発達して、熟練の印刷工もしくはコンピューター制御によって色が決められようと、それは二次媒体でしかない。色において、大きさにおいて、質感において、元々の絵を印刷で再現することは不可能だ。また世界中に散らばっている絵を追いかけて全部見ることなど、これも不可能なことである。それ故、画集を否定するものではないし、否定も出来ない。同じようにエスタンプと呼ばれる複製版画についても否定はしない。ミュージアムピースと呼ばれる作品を個人で所有することは、ごく一部の富裕層を除いて困難なことだ。お気に入りの絵を身近において見ておきたい欲求はごく当たり前のものであると思う。

それでも私はオリジナルに勝るものはないと考えている。そうなると同じ版画でもエスタンプではなく、最初から版画という手法を使って作成された作品を好む。多くの画家は一点ものの作品の他に、様々な技法を使ってオリジナル版画を手がけている。幾つかある版画の手法の中でも線の微妙な柔らかさと質感によって、私は銅版画作品に強く惹かれる。例えば小磯良平においても、リトグラフの作品よりも銅版画の作品が圧倒的に好きだ。

堀藍の「GENBA#1」は、銅版画の技法で製作された2007年の日本版画協会賞受賞作品である。余白を大きく残した構図は、描かれた対象に対しての微妙な距離感なのであろうか。いくら版画とは言っても著名な画家のオリジナル版画は到底買うことができる価格ではない。これから未来へ羽ばたいて行こうとする若い画家の作品であってもそれなりの値段はする。しかし堀の作品が妙に気に入ってしまった私は、小遣いから二回分の外食代を削って神保町の「さぼうる」横の画廊で、「GENBA」シリーズの中から小さなサイズの一点を選んで購入した。うきうきしながら家へと持ち帰り、飽きもせずに今でも眺めている。

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魔笛

Author:魔笛
大好きなものを綴った日記です

映画:ハリウッド映画からピンク映画まで
本:ジャンルを問わず小説が中心
食べ物:フランス料理とイタリア料理が好物
旅行:なかなか行けませんが欧州とアジアが好き

大好きなものを語る場合、時として辛口になることもありますが、愛情の裏返しということでご容赦下さい。また文中敬称略であることもご勘弁願います

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