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美少年 (居酒屋 東京都中央区八重洲)

東京駅で降りて八重洲へと通っていたのも思い出してみれば随分と前のこととなる。職場を変わってからは、たまに銀座方面に散歩に出かけたついでにふらりと寄る程度で八重洲からは足が遠のいているが、会社の近くにあった「美少年」は今でも健在で営業を続けている。だが居酒屋と言っても夜に行ったことはおそらく一度もない。

社食がなかったので昼は同僚と外へ出ることになる。一人の時は「ブルーベル」で日替わりランチやウインナーライスを食べることが多かったが、なぜかこの店は職場では評判が悪かったので皆で行くことはない。玄関を出て今日はどこへ行こうかとの話になるが、毎日のことなので大抵の店はもう何度も行っている。そのうちに誰かが「美少年」でいいのではないと提案して、まあいいのではと最大公約数的なこの店に落ち着く。私も消極的な賛同を示して一緒に行くのであるが、実は心の中では喜んでいる。正直言って料理はそこそこであると思うのだが、「美少年」の豚汁が大好きなのだ。

豚汁定食もメニューにはあるが、まぐろの刺身が数切れ付いているだけなので、まだ若かった私には量的に物足りない。いつもとんかつ定食の味噌汁を豚汁に変更する裏メニューを注文していた。実家では豚汁には白味噌を使っていたので甘めの味が基本にあるが、この店のやや辛めの豚汁は大好きであった。週に一度行くか行かないかであったが、味付けが微妙に違う時がある。体調のせいかと思って気にもせずに食べていたが、ある日定食を運んで来た店の年配の女性が「豚汁は私たち従業員が毎日交代で作っているんだけど、人によって味が変わるのよね」とあっけらかんと言っているのを聞いて納得がいった。私はとんかつを食べながら、いつも同じではつまらない、毎回違っていてむらがあるから美味しくて面白いのだということに気づいた。

最近子供たちと時々行く「マクドナルド」では、トレイに添えられる紙ナプキンに「素材を活かす工夫を重ねて、チキンをもっとおいしく」ということで、味、香り、形、食感などについて世界共通の規格や基準を設定していると書いてある。私は、世界中の「マクドナルド」の味が同じであったならわざわざ食べる意味がなく、日本の中でも「マック」と「マクド」で違っていてもいいのだと思うのだが、実際はマニュアルで縛ってしまっているようだ。多くのチェーン店でも「マクドナルド」と同じようであるが、このことがチェーン店での外食をつまらなくして、私の足を遠ざけている原因の一つになっている。

全てを型にはめてしまって自由な部分を残さないよりも、遊びがあった方がうまく行く。自分の子供たちを見ても、似ているところも多いが、全く違うところも多い。同じような環境で育っていながらどうして異なってしまうのか不思議ではあるが、とても興味をもって楽しんで見ている。この違いを大切にするために、今はまだ水を与えるだけで自由に伸ばして、葉や枝を刈り込むことはずっと先でいいのではないかと思っている。
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No title

遺伝子も商売も、いろいろあるのが生き残る術なんでしょうね。

なんだかちょっと寒い最近、豚汁が食べたくなってきました(笑)。

Re: No title

> つかりこ様

均一化よりも、違っていることをもっと楽しむ余裕を持ちたいと思っています。

コメントありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
プロフィール

魔笛

Author:魔笛
大好きなものを綴った日記です

映画:ハリウッド映画からピンク映画まで
本:ジャンルを問わず小説が中心
食べ物:フランス料理とイタリア料理が好物
旅行:なかなか行けませんが欧州とアジアが好き

大好きなものを語る場合、時として辛口になることもありますが、愛情の裏返しということでご容赦下さい。また文中敬称略であることもご勘弁願います

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